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ブラック系真珠とは、その色とてりの仕組み

どのような貝から採れるのか

黒っぽい真珠は、いろいろな貝から採れます。
アコヤのブルー系真珠を、かつては黒真珠と言ったこともありますし、淡水真珠の中にも黒いものは多々あります。 本特集でいうブラックとは、黒蝶貝から採れる黒色系真珠のことを指すことにします。

黒蝶貝は赤道をはさんで南北約30緯度以内の広い海域に生息していますが、地域によっていくつかの亜種に分けられています。(下表参照)

生息分布表

Pinctada margaritifera(Linne) 奄美大島、沖縄、台湾、ミクロネシア
Pinctada margaritifera zannzibarensis(Jameson) 西インド洋
Pinctada margaritifera mazathantica(Hannle) カリフォルニア湾、パナマ湾
Pinctada margaritifera erythrennsis(Jameson) 紅海
Pinctada margaritifera persica(Jameson) ペルシア湾
Pinctada margaritifera cumingi(Reeve) ポリネシア

なぜブラックの色がでるのか

一個の真珠には大別して2種類の色が共存しています。
ひとつはこれから説明するボディカラー(実体色)、いまひとつは「てり」に関連する、光が作りだす色(干渉色)です。

ボディカラー(実体色)は、真珠層を構成するたんぱく質の中の色素によるものです。

では黒蝶真珠のたんぱく質の中には黒い色素がふくまれているかというと、これが含まれていないのです。
これまで研究で黒い色素ではなく(※)、緑と赤と黄色の3色の色素が共存していることが判明しています。

この三つの色素の配合や濃度いかんで、黒、緑、赤、黄色、グレーなどさまざまな色の真珠ができてきます。
ここにこの真珠の他の真珠にない、色の多様性という特徴があります。
※厳密には緑褐色、赤褐色、黄褐色の3種類の色素です。

「てり」の特異性について

「てり」は真珠層で起きる光の干渉という現象です。
輝き(輝度)という側面と色(干渉色)という二つの側面から成り立っています。

輝き(輝度)は、私たちが真珠を見た時感じる光の反射の度合いです。
これを普通には“てり”とも呼んでいますが、厳密には「てる」の一側面です。
真珠の頭頂部に映る光源の鮮明さで強弱が現れます。
「自分の顔が映るのが“てり”の良い真珠」とよく言われるゆえんです。

色(干渉色)は黒蝶真珠の場合、真珠の縁(ふち)にあたる周縁部に現れます。
ただしこれはバックを白にした場合にしか現れません。
黒バックでは色(干渉色)は出ません。
これがアコヤなどのホワイト系の真珠と大きく異なるところです。

また黒蝶真珠の干渉色は大別してグリーンとレッドの2種類があります。
この色の違いは上述の色素の違いとはまったく異なり、真珠層を構成している結晶層の厚さの違いで光学的に発色します。
薄ければグリーン、厚ければレッドになります。

さらにおもしろいことは、白バックに置かれていた黒蝶真珠を、目線を落として見上げるように見てください。
真珠の下半球に緑から赤にかけての七色が出ているのが分かります。
「てり」が良ければ良いほど、この七色ははっきりと出ます。
これを「オーロラ効果」と名付けています。

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