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「デジタルで活躍しない人々#33 主婦大工 小多美恵子さん」
----2000年 11月 7日


本日ご紹介するのは、お一人で工務店をなさっている大阪府高槻市
の小多美恵子さん。彼女は、KIP女手一つで2人の息子を育て上げた後、
44歳で大工の世界に飛び込んだという変わり種。果たして、どんな
人生だったのでしょうか?

◎波瀾万丈の子育て・介護

小多さんが「シングルお母さん」になってしまったのは、次男がお
腹にいる頃。なんと夫は借金を作って失踪してしまったのだ。親子
3人暮らして行くために、まずは内職仕事から始める。
人付き合いが苦手だった小多さんにとって、この仕事は向いていた
ようだが、しかし一筋縄ではいかない。細かい作業だというのに、
目の調子が悪くなり内職のアテをなくしてしまったのだ。
どうしようもなくなった小多さんは、仕方がなく苦手だった人と喋
る仕事=保険の外交員に挑むこととなった。悩みながらも、食うた
めに必死だったと小多さんは語る。

子育てが一段落し「これで少しは楽になるかも…」と思い始めた頃、
さらに運命の荒波がまた襲いかかる。頼りにしていた実父が寝たき
りになったのだ。仕事を辞め、介護に没頭する日々が続く。
まるで常に走り続けるように、必死で生き抜いてきた小多さんが、
一息ついたのが5年前、44歳の時。実父が他界し、2人の子供たちは
社会人になっていたのだ。

◎第2の人生は女大工

やっと自分の時間を取り戻した小多さん。改めてこれからの人生を
考えたときに彼女に沸き起こった気持ちは、「もう一度働きたい!
何か役に立っている実感が欲しい!」という欲求。久しぶりに得た
自分自身への欲望。だが普通の仕事は、年齢制限のため、雇っても
らうことはできなかったのだ。
そんな時、小多さんの心を惹いたのが、長男の仕事、大工。高校を
卒業して一人前の親方として独立していた我が息子の仕事に大きな
魅力を感じたのだ。その気持ちに拍車をかけたのが、実父を介護し
ていたときの不自由さ。「今の建物は、体の悪い人に不便すぎる」
と疑問を抱き続けていたのだとか。
「大工の道」を目指すことを決心した小多さんは、なんと息子に
弟子入りを志願。「おかんは歳やし、なによりも女。絶対にムリ!」
という長男に、毎日お願いする日々。その誠意が通じたのか、つい
に修行が認められたのだ。

自分の息子の元での4年間の修行は、厳しい日々。職人である大工
は、説明を受けるのはたった1回きり。仕事を教えてくれるはずも
なく、盗んで覚えなければいけない。間違えば、容赦なく物が飛ん
でくるし、怒鳴られてばかりの毎日だったとか。
4年間の修行を終え、やっと一通りの仕事をこなせるようになった
昨年、ついに独立が認められた。そして念願だった福祉関係の請負
を中心とした工務店「ミエちゃん工房」をオープンさせたのだ。手
すり1本からお客さんの要望を聞いてくれる店として、徐々に人気
を得ているそうだ。

◎今も走り続ける人生

現在は、休みもなく毎日忙しく動き回る毎日。1日4時間弱の睡眠時
間で、代苦行だけでなく、母親業もしっかりとこなす。
大工仕事で分からないことがあると、師匠である息子や他の職人さ
んに手伝ってもらっている。もちろん今でも怒鳴られることがある
が、小多さんは全く苦にならないと、いきいきと仕事をこなしてい
る。
さらには、そんな小多さんの人生を知って、「第2の人生を大工で」
という人たちが弟子入り。自分と同じ年齢やあるいはもう少し上の
男性に、大工仕事を教える日々。これまでの半生を振り返って小多
さんはこう言う。
「もし、あのまま大工になっていなければ、ずっと他人を恨み、悪
いことばかり考えている暗い人生だったでしょう。でも今の仕事に
出逢ったことで、今までの苦労が全てこの日のための修行と思える
ようになったのです」。


●本日のひとこと(第24回)
デザイナー・アーティスト募集!
関西テレビ『BAT Corp.』で、面白い素材を使ったデザインコンテストを
行っています。テーマは「2001年夏物」。服はもちろんアクセサリーもOK
です。有名になりたい、若手デザイナーやデザイナーの卵のみなさん、大
大大大チャンスです!至急ご連絡下さい。 mailto:swani@kmap.net


【プロフィール】
齊藤恭信/さいとう わに  放送作家 フリーランス
1965年生まれ。“ハガキ職人”としてラジオを中心に投稿していたことから
放送制作の仕事を始める。現在ではten6/d'Boxを拠点に、テレビはもちろん、
雑誌からインターネットまでメディアにこだわらず活動中。
過去〜現在の担当番組:「寛平のにんげんマップ」(NHK)「大顔面テレビ」
(TVO)「晴れるヤ夢街道・浪花雪乃丞一座」(YTV) 「浜村淳のさてみなさん」
「2時ドキッ!」(KTV)などなど

現在、関西のメディア人の情報交換基地「Kansai MediArchive」を設立し、
会員を募集中。またインターネット上で活躍するタレントをプロデュースする
「iMAK」を進行中。タレントや協賛企業も募っている。
(いずれも問合せ先は:mailto:swani@kmap.net
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