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「天草からのたより」No.1----2000年 6月 10日

Pだんな!:松本さんから1通のメールが届いた。
       添付資料も沢山あります。全文を原文のまま転載いたします。

魚類養殖のホルマリン使用による海洋汚染問題続報

「天草の海からホルマリンをなくす会」
事務局長:松本基督    

消費者リポート第1108・1109合併号(2000年3月7日発行)にて、2月19日に開催された「ホルマリンで海を汚すな!東京集会」の概要報告が記載されていましたが、その後の本問題に関する動きについてお知らせします。
水産庁が幾度となく使用禁止通達を出したトラフグなどの魚類養殖におけるホルマリン はその後も使用があとを絶たず、昨年も熊本や愛媛において相次いで通達違反が発覚して おります。(他の水産県も報道されないだけで同様な状況です。)

熊本の県議会ではホルマリン不正使用問題が大きく取り上げられ、ホルマリンの無登録 販売による毒物・劇物取締法違反で県が水産資材会社員を告発、県警が家宅捜索で大量のホルマリンを押収するという事件まで起きています。
禁止が徹底しないのは罰則を定めた規制がないためだとして、市民団体や関係者からは 条例化を求める声が高まりました。度重なるホルマリン問題に関する一連の報道で熊本県 産水産物は大きくイメージダウンし、危機感を強めた県は「法が未整備で条例化は困難」 というこれまでの姿勢から3月議会までに「条例化の可能性を検討する」と、態度を大き く転換しました。
しかし、熊本県は、ホルマリンによる水産動植物への影響は科学的解明が不十分、との 水産庁の見解により条例化の制定は困難であること、代わりに海区漁業調整委員会指示制 度により全国で初めて罰則を設けて禁止を徹底する旨発表しました。
ただ、罰則適用は指示違反が発覚し、さらに知事の禁止命令にも従わない場合に始めて適用されるとされ、監 視体制が未整備の中、今後も不正使用される可能性が大いにあります。
その数日前のある報道関係者からの情報では、ほぼ条例制定が確実である、と聞いてい ましたが、どうも水産庁から県条例制定にストップがかけられたようです。

この「ホルマリンによる水産動植物への影響は科学的解明が不十分であるため法制化や 条例化の制定は困難」とする水産庁や県の説明は全く説得力をもちません。
熊本県が1996 年に行った「ホルマリンが植物性プランクトン(4種)の増殖に及ぼす影響」によるとそ のうちの2種は0.01ppmですでに明らかな増殖阻害が認められ、他の2種も0.1,10ppm にて顕著な影響が表れています。同様な実験は水産庁養殖研究所も行っており、2種類の 植物性プランクトンはそれぞれ0.5,5ppmで増殖阻害、死滅を確認したと報告されています。 これらの植物性プランクトン(珪藻類)はすべての海産生物の出発点であり、その死滅・ 増殖阻害は生態系への重大な影響が及びます。この実験結果を常識的に解釈すれば、当然 ホルマリンの海産生物への有害性は明らかで水産資源保護法などの適用は可能なはずです。
このような植物・動物プランクトンや海藻類・魚介類の幼生などに対する影響実験は簡 便に出来るのになぜもっと県や水産庁はやろうとしないのか実に不可解です。すでに問題 が発覚して数年が経過する中で可能な調査・研究を行いもせずに、法制化・条令化するた めの科学的データが不十分と言い続けるのはそれこそ非科学的であり、問題解決を避けているとしか思えません。
発ガン性劇物ホルマリンに限らず、薬漬けといわれる抗生物質の多用、一部業者による 製造・使用禁止の猛毒・有機スズ入り魚網防汚剤の不正使用など魚類養殖業界には未だに 食品安全性より効率を優先した安易な化学物質依存体質が残っているようです。


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