アーカイブ 7月, 2014

英虞湾の真珠業、低迷打開 効率アップへ情報共有

水曜日, 7月 23rd, 2014

7月21日の中日新聞の記事だが、言わんとすることは解るのだが、どのような方法で情報交換されているのだろうか?
情報の取り方、保存の仕方、活用方法、事例に対する補助金の使い方・・・・・ちょっともどかしい。


 志摩市の英虞(あご)湾で、真珠生産者が減少している。かつて「宝石の島」と言われた湾内の間崎島の真珠養殖漁協は、組合員数が減って八月には市内の立神漁協に吸収合併される。真珠価格の低迷などが背景にあるが、生産者にとって厳しい状況を打開しようと、新たな取り組みも始まっている。
 昭和五十年代、真珠いかだがびっしりと並び、定期船の航行も容易ではなかったとされる英虞湾。設備の小型化もあるが、今では数えられるほどになった。
 英虞湾で三十七年間、養殖業を営んできた間崎真珠養殖漁協の岩城茂信代表理事(61)は「昔、一緒に養殖を始めた人たちも皆やめてしまった」と話す。現在の組合員の大半は七十代。年間九十日以上養殖業に携わる正組合員は十九人で、最盛期からほぼ半数した。
 志摩市によると、市全体の真珠養殖の経営体は一九七九(昭和五十四)年の千九十八から、二〇〇六年には五百六に半減。一二年の農水省の統計などによると、生産量は昭和四十年代の五十トン超から四トン弱に、生産額はバブル経済も手伝って平成の初めに二百七十億円に達したが、二十億円に落ち込んでいる。
 「組合員を増やすには価格がもう少し上がり、若い人が養殖をやってみようと思うようにならないと…」。岩城代表理事はこぼす。
 価格は景気動向の影響をもろにうける。さらに中国やタヒチなど海外産との競合もある。粒が大きく市場の需要も高い直径九ミリの玉は、景気回復で価格が持ち直したとされる昨年度でも一匁(もんめ)(三・七五グラム)五千五百円前後。最盛期の十分の一のままだ。
 こうした状況を受けて生産者の間で急がれているのが、商品にならない玉の比率を下げる取り組みだ。核入れして海に沈めた貝のうち、低水温や赤潮などで死んでしまう貝がここ三年は三割。さらに浜揚げした貝のうち、三割は傷や染みで出荷できない。
 間崎漁協を吸収する立神真珠養殖漁協では、三年前から組合員十人余りが月二回集まって情報交換会を開き、さまざまな試みを報告し合っている。「例年より早く水温が低い場所に貝を移動させたら、昨年よりも順調だ」などと、その時々の状況を知らせ合う。
 今のところ目に見えて成果が上がっているわけではない。新たな方法を安定させるのに数年かかる上、ここ三年は赤潮による被害もあるからだ。しかし、それまで生産者の経験が重視されて情報交換がなかっただけに、多くの試みの経過が記録、共有されるのは新たな一歩と受け止められている。
 立神漁協の森下文内代表理事(67)は「データを積み上げ、成功、失敗それぞれの要因を洗い出していけば、生産者にとって大きな財産になる」と自信を見せる。その上で「景気に左右されず、需要が高い品質の玉を生産して三重県産のブランドの安定につなげたい」と話している。
 (丸山崇志)




橋本コレクション 於:国立西洋美術館

月曜日, 7月 7th, 2014

橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで ― 時を超える輝き

会期:2014年7月8日(火)~9月15日(月・祝)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分         
毎週金曜日:午前9時30分~午後8時
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし、7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日(火)
主催:国立西洋美術館、東京新聞
後援:一般社団法人日本ジュエリー協会  公益社団法人日本ジュエリーデザイナー協会
協力:神戸ファッション美術館、公益財団法人西洋美術振興財団
観覧料金:当日:一般1,400円、大学生1,200円、高校生700円

橋本コレクション特設ページ
国立西洋美術館


2014ring


 本展では、2012年に同館に寄贈された橋本コレクションから選定された指輪を中心とする約300点の作品と、同館所蔵の絵画20~30点、さらに神戸ファッション美術館所蔵のコスチュームを併せて展示。人類と指輪の歴史を辿る第一部、装飾品という観点で指輪を捉え、その時代のファッションとの関係を探る第二部、指輪と絵画の関係性を追う第三部で構成される。

■第一部:人類と指輪の歴史

 第一部では、古代エジプトから現代まで、その時代時代によって用途を変えた指輪の変遷を辿る。身の安全を祈願する護符として用いられていたもの、宗教において信仰の証として使われたもの、婚礼や死など人生の節目となる出来事を記憶するために作られたもの、大切な人物の細密画をはめ込み、愛情や友情の証として使われたもの、さらには「カルティエ(Cartier)」や「ブルガリ(BVLGARI)」などジュエリーブランドが制作した指輪などを幅広く展示。また、指輪の歴史を語る上で欠かすことのできないダイヤモンドの加工技術の発展を、指輪を通して紹介するスペースも設けられる。

■第二部:モードと指輪-ファッションを中心に

 第二部では、神戸ファッション美術館が所蔵する18世紀のロココ時代から20世紀初頭にかけての衣服や靴を指輪と併せて展示、指輪をモードの枠組みの中から捉え直す。18世紀のマリー・アントワネットに代表されるロココ時代の宮廷ファッションから、19世紀末から20世紀初頭の植物文様を多用したアールヌーヴォー時代、直線に基づいた幾何学モチーフが特徴のアール・デコ時代、そして20世紀前半のココ・シャネル(Coco Chanel)に代表されるファッションまで、それぞれの時代の流行を追った指輪を展示し、当時のファッションとの関係を紐解く。

■第三部:絵画に見る指輪、指輪に見る絵画

 国立西洋美術館の主要コレクションである絵画と、橋本コレクションの中核をなす指輪を併せて展示する第三部では、スペイン人の男性貴族を描いたヴァン・ダイクの絵画や、当時のパリのモードを反映した女性を描いたルノワールの絵画など、指輪を身につける人々を描いた絵画が並ぶ。また指輪に描かれた絵と、絵画作品や版画作品を比較展示することで、新たな切り口から西洋文化の魅力を探る。

 この他、期間中には講演会やスライドトークも開催予定。指輪を通し、ファッションや美術、ひいては人類の歴史までを辿る、ほかでは見ることのできない貴重な展覧会になっている。
講演会
スライドトーク

橋本貫志は1924年東京生まれ。古美術鑑賞家。元実業家。
東京美術学校(現東京藝術大学)油絵科卒業。日本、東洋、ヨーロッパの古美術品を収集し、これまでにもコレクションを東京国立博物館、東京藝術大学などに寄贈し、コレクターとして知られている。
今回展示される指輪のコレクションは、橋本さんが1980年代末から2002年にかけてオークションにご自身で参加して集められたもの。
寄贈を受けた点数は全部で805点、そのうちリング(RINGS)は720点ほど。指輪以外のものはオークションでセットとして指輪と一緒に落札されたネックレスや腕輪、スカラベ(コガネムシの形をした装飾品で古代エジプトの護符の類)、コインなど。
今回はそのうちの約300点を展示する。




2014ring6
ジョルジュ・フーケ作《真珠とエナメルの花》
1900年頃 真珠、エナメル、ダイヤモンド、金
photo :上野則宏